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さっぱりした後の久しぶりのあっさりした夕食に思いをはせながら、久々の湯船に浸る。
埃っぽい街を歩いてかさついている顔を洗う。右ほほに殴られた後のような鈍い痛みが。
何故・・・?。
蘇る記憶。そうか。3日前。
「これって、このままだときっと・・。」
- 4時間前
「仕事も終わったし、このあとはシューティングに行こうと思っているけど、一緒に行くかい?」
キター!!!
- 3時間前
「じゃあこれ着て。」
迷彩服キター!!!
そして4x4車に。高鳴る期待。
- 2時間前
雨でぬかるんだでこぼこ道を走る。乗り心地は悪いがさらに期待は高鳴る。が、途中の道のゲートが閉まっててこれ以上車で行けない。
「じゃあ歩いていくよ。」
えー!靴は革靴なのにー!
- 1時間前
すでに歩くたびに靴から泡が出る。何度も足をとられ、こけそうになるのを耐えながら、小さな村のような中のぬかるみ道を歩く。この後のことがなければ、確実にめげてる状況だ。疲れた私の表情を察して、もっとも迷彩服の似合わない七三わけの男が話しかける。
「迷惑かけてすまない。でもこの日のために、もうスペシャルウェポンを予約してあるんだ。」
スペシャルウェポンキター!!!!!
生気を取り戻す。
- 30分前
「これは1954年から作られているハンドガンで・・・」
目の前にはあの有名なピストル。説明をしてくれているのは現役と思われる兵士。興奮に目が眩む。その横にはマシンガンが。
- そして
「これって、このままだときっとほっぺた痛くなるよな。でも、まっいいっか。」左手と右手人差し指の先に感じる冷たい金属の感覚と、ほほに感じる使い込まれた木の感覚。深く息を吐き出し集中する。人差し指にゆっくりと力を込める。
テレビや映画とは比較にならない爆音が轟く。立ちこめる白煙。目の前のカラシニコフは次の命令をすでに待っていた。